24/09/22 20:37:35.98 bP/gSLk/9.net
書くことは生きること
“人生最後”の大長編に挑む
「おい、タカハシ!」
文学界のレジェンドは、取材が進むと、私(ディレクター)を呼び捨てにした。
幾度と密着取材をしてきたが、初めての経験。だが、悪い気がしない。自然とそう思わせる好漢が北方謙三だ。
コワモテで力強い目。まっすぐ見つめられると背筋が伸びるが、ユーモアたっぷりの語り口と人懐っこい笑顔は人を惹きつける。
言わずと知れた巨匠だが、貪欲なまでの創作意欲は駆け出しの頃から変わらない。これまで出版した小説の単行本は220冊を数える。
しかし、その足跡は紆余曲折の連続だった。
学生時代に純文学作家として注目されるも、その後10年間、不遇の時代を過ごす。
肉体労働のアルバイトで妻子を養いながら小説を書き続けた。けれど出版社に持参しては突き返される日々。ボツ原稿だけが山積みとなっていった。
「最初は自分を天才だと思った。徐々に自信をなくしていき、最後は石ころに過ぎないと思うようになった。でも、そこからが本当の勝負だった」
番組では、これまでの全著作をスタジオに集め、ロングインタビューを敢行。
ライバル・中上健次との出会い。ハードボイルド作家としての"再デビュー"。
創作の舞台を歴史小説に移した理由。小説家として生き抜く秘訣。
そして、
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