23/09/09 08:46:02.21 Tb1yOWMg9.net
パリやミラノで新作コレクションを発表し続ける欧米のハイブランドが近年、韓国スターを相次いで広告塔に起用している。世界的なK-POPブームの先頭を走るBTSやBLACKPINKは、ファッション界でも引っ張りだこだ。1990年代以降、有名ブランドを次々と傘下に収めたコングロマリットは2010年代には「新たな市場」を求めて中国をターゲットにしてきた。だが、SNSの規制や政治情勢などもふまえ、最近は隣国のK―POPスターを経由して中国を含めた世界展開を見据える動きが強まっている。
6月中旬、ルイ・ヴィトン（LV）は1930年代にデザインされたアイコンバッグ「キーポル」の広告キャンペーンを実施した。全身にLVの服をまとい、踊るようなポーズでバッグを持つビジュアルに納まるのは、BTSのメンバーで今年2月にLVのグローバルアンバサダーに就任したJ-HOPEだ。
今年1月には同じBTSのJIMINがディオールのグローバルアンバサダーに就任。同ブランドはその直後、パリ・メンズコレクション期間中にパリ中心部コンコルド広場に設営した会場でショーを開催したが、最も話題になったのはランウェーを歩いたモデルが着用した服ではなく、JIMINの来場だった。到着時には各国のメディアが取り囲み、会場外にもファンが殺到。隣接するチュイルリー公園の敷地は一段高くなっており、会場周辺を見渡せることから、そこにも何重もの人だかりができた。
LVやディオールを傘下に収めたLVMH、グッチやサンローランを所有するケリングといったコングロマリットは、経済成長を続ける中国などの新興国に、販売戦略の照準を合わせてきた。つまり、2010年代は「中国の10年間」だったともいえる。
パリやミラノのファッションウィークでは、各ブランドのショーに招待される中国人のバイヤーとジャーナリストの席が激増。かつてアジアで絶対的な存在感をみせていた日本人席の割合は低下の一途をたどった。
一世を風靡（ふうび）したグッチの前デザイナー、アレッサンドロ・ミケーレの実質的なデビューショーとなった2015年1月のミラノ・メンズコレクションでは、冒頭のモデルが五星紅旗に近い色のトップスを着用。他のハイブランドもシノワズリを意識させるようなコレクションで追随し、「ファースト・ロウ」と称される最前列に陣取る中華系のスターや富裕層から喝采を浴びた。
「起用の理由、いくつもある」 ブランド側の思惑は
しかし、状況は変わりつつあ…(以下有料版で，残り2094文字)
朝日新聞 2023年9月9日 7時00分
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