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[ 2021年12月5日 05:30 ]
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新潟県の星野伊佐夫県議（左）と自民党の泉田裕彦国土交通政務官
Photo By 共同
自民党の泉田裕彦国土交通政務官（59）が4日、新潟5区から出馬した10月の衆院選で裏金を要求されたと告発した星野伊佐夫新潟県議（82）が「泉田事務所に盗聴器」などと発言したことに対し「事実無根」として法的措置を取ることを示唆した。泉田氏が3日に裏金を要求されたとする音声データを公開すれば、星野氏は反論会見。一夜明けて波紋は広がるばかりだ。
「盗聴器」発言は、新潟県庁内で話したもの。今年2月下旬から3月初め、同県長岡市の泉田事務所に「盗聴器や隠しカメラがあるとの情報があり、調べたらどうもそうだった」と述べ、以降の自身の発言は「彼（泉田）との電話でも100％気をつけている」と強調した。
一方、4日は新潟県内で地元支援者らとの会合に出席した泉田氏。「盗聴器」発言について、ツイッターに「事実無根です。何らかの対応を取りたい」などと投稿。その後も、星野氏が会見で「泉田さんの自作」と発言したことを報じる記事を引用して「虚言により社会的信用を傷つけたとしか言いようがありません」とつぶやき、法的措置を示唆した。
泥沼化の様相を呈し始めた泉田氏による裏金告発問題。自民党関係者は「“私も要求された”という“Me Too”のような動きが他地域などで出てこないか、選挙に関わる人たちが気をもんでいる」と指摘。
1990年代ごろまでは耳にしていたという“裏金選挙”が今でも行われている地域であれば、落選した候補に加え、現職国会議員でも声を上げる人が出てくる可能性に言及。「地元の実力者らに選挙のたびに要求され、いつまでも頭を押さえつけられる状況から脱したいというのが彼らの心理だ」と話した。
同関係者は「地元の県議団などと折り合いが悪くなるなどして、“第2、第3の泉田さん”が現れる事態になったら、来夏の参院選への影響は少なくないだろう」と危機感をにじませている。
▽裏金要求疑惑 泉田氏が11月29日にツイッターに「総選挙の闇 新潟5区」とする文章を投稿して表面化。衆院選前に2000万～3000万円を要求され、「払わなければ選挙に落ちる」という文脈だったとし、断ったために選挙は「大変でした」とした。泉田氏は小選挙区で敗れ、比例で復活。今月1日に会見で要求したのは星野氏と明かし、3日に裏金要求のやりとりを録音したとする音声データを公表。星野氏も同日、会見して告発内容を否定した。