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毎日新聞 2021/10/18 20:35（最終更新 10/18 21:25） 484文字
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最高裁判所＝東京都千代田区隼町で、本橋和夫撮影
最高裁は18日、「最高裁判所判例集」に収録された著名な大法廷判決12件で、判決文の原本と異なる誤記や欠落が119カ所見つかったと発表した。誤字や脱字が大半だが、一部で本来の文脈と逆の意味になるものもあった。転記する際のミスとみられ、最高裁は「利用者や国民の皆様に大変申し訳ない」と謝罪した。
判例集は、最高裁が出した刑事・民事裁判の中で重要な判決や決定を収録。約8400件が掲載され、裁判の書面や研究者による学術論文にも引用される。
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判例集の主な誤り
最高裁によると、外部からの指摘を受け、1948～97年に大法廷が出した14件の判決を調査した。古い判決ほど誤記が多く、教育を受ける権利や国と教育の関わり方が争点になった「旭川学力テスト事件」判決（76年5月）では、本来の「認められる限り」が「認められない限り」と逆の意味になっていた。
最高裁のウェブサイトに掲載されている判例も調べたところ、大法廷判決13件で計248カ所の誤記が見つかった。「検察官」を「検祭官」とするなどのミスが多かった。最高裁は修正手続きを進め、他にも同様のミスがないか調査を検討するとしている。【近松仁太郎】