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毎日新聞 2021/10/18 16:00(最終更新 10/18 16:00) 有料記事 3750文字
あれれ?というのが正直なところ。初の衆院選を迎える岸田文雄首相である。リベラル・ハト派で知られる自民党宏池会の出身だが、最近の発言も政策もふらふら、ブレているようなのだ。ハトの後ろに控えるタカ派・安倍晋三元首相らの存在も気になるが、そもそも岸田氏のリベラルは本物なのか?【吉井理記/デジタル報道センター】
安倍氏、河野氏とは異なる沈黙の男
なかなか、寡黙なひとである。
首相になるまでの著書は、昨年の総裁選の前後に出した「岸田ビジョン」「核兵器のない世界へ」の2冊。今回の総裁選までに、10冊の共著書で脱原発などを訴えた河野太郎氏はもちろん、06年に首相になるまで4冊をものして憲法改正を冗舌に語った安倍氏とは趣が異なる。
「政治家ならだれしも『自分はこれをやる』という強い思いがあり、語りたがるものです。首相を目指すほどならなおさらですが……」
そう首をひねるのは安倍氏や菅義偉前首相ら要人に取材を重ねてきた作家、塩田潮さん(75)。岸田氏にも4年前、宰相候補としてロングインタビューした。
「安倍さんは早口でよくしゃべる。菅さんは寡黙なタイプですが、取材は断らない。岸田さんも真面目に話すんです。でも中身が見えない。国のビジョンを聞くと『持続可能な日本を』という答えでした。具体性がなく『首相としてこれをやる』という練り上げた強い思いが見えなかった。今も印象はあまり変わっていません」
ともかくも衆院選に突入する岸田氏、これまでのアベノミクスを高く評価し、その上で「新しい資本主義」「令和版所得倍増」を実現するのだ、と鼻息が荒い。
言葉はカッコいいが、引っかかる。岸田氏が経済や資本主義のあり方にこだわりがあり、長年政策を温めてきた、という話は聞かないからだ。「…
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