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毎日新聞 2021/8/3 23:20（最終更新 8/3 23:20） 823文字
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【日本－香港】女子団体準決勝、第1試合のダブルスで得点に拳を固める石川佳純（左）、平野美宇組＝東京体育館で2021年8月3日、大西岳彦撮影
東京オリンピック第12日は3日、卓球の女子団体準決勝が東京体育館で行われ、日本が香港を破って決勝に進み、銀メダル以上が確定した。日本女子団体のメダル獲得は、2012年ロンドン五輪から3大会連続。日本は伊藤美誠（スターツ）、石川佳純（全農）、平野美宇（日本生命）の3人が出場した。
先陣を切った石川、平野のダブルスで最高のスタートダッシュを切った。光ったのが石川の安定したレシーブだ。平野の速いテンポからキレのあるバックハンドがさえ、石川も勝負どころで強力なフォアハンドを打ち抜いた。完勝でシングルスにバトンを渡すと、伊藤は第2ゲームを落としても主導権を譲らず、最後は平野がストレートで締めた。
「打倒中国」を掲げる上で重視してきたのがダブルスの強化だった。五輪団体戦の1番手がダブルスのため、そこで先取してプレッシャーを与えたいと考えたからだ。馬場美香監督は大会が1年延期になってからダブルスの強化ポイントを整理し、石川に課題として与えたのがレシーブだった。石川も「1番手は過去の五輪でも初めてだけど、絶対に取りたいという強い気持ちがいい流れにつながっている」とうなずく。
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【日本－香港】女子団体準決勝、第1試合のダブルスに臨む石川佳純（左）、平野美宇組＝東京体育館で2021年8月3日、大西岳彦撮影
2012年ロンドン五輪での銀、前回リオデジャネイロ五輪の銅をともに経験しているのは石川だけだ。メダルを獲得した時のメンバーである平野早矢香や福原愛のような支えはいないが、経験は他の選手と比べてもひけをとらない。馬場監督も「石川の姿をみて2人がついていってくれればいい」と全幅の信頼を置いており、リオ五輪の補欠だった平野は、初出場にもかかわらずシングルス、ダブルスともにうまく力を発揮できている。
20歳で面倒見の良い伊藤が、おとなしい一面がある21歳の平野を引っ張り、同世代の2人をお姉さん役の主将で28歳の石川が支える。日本の強みは一瞬でまとまる結束力だ。「まずは自分を信じ、仲間を信じ、試合を楽しみたい」と石川。思いを一つにメダルを最高の色に塗り替える。【浅妻博之】