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2021.4.19 05:00
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国立競技場前に飾られた五輪マーク
■4月19日 奥歯に物の挟まったような言葉だ。日米首脳会談でバイデン大統領は東京五輪について「安全、安心な五輪を開催するための菅総理の努力を支持する」と語った。聞きようによっては支持するのは努力で開催とは別ともとれる。ここは「米国も必ず参加する」との力強い言葉が欲しいところだったが、要はコロナ次第…。
最終的に参加を決める米オリンピック委員会のスザンヌ・ライオンズ会長も同様だ。会見で五輪開催への期待感を示す一方、「私たちは現実的になる必要がある」と日本の感染状況を注意深く見守るとしている。これが各国オリンピック委員会の大方の考え方でもあるだろう。
ここにきて外国メディアも開催を疑問視する論調に傾いてきた。米ニューヨーク・タイムズは「最悪のタイミング。一大感染イベント」と決めつけた。AP通信は海外の観客受け入れ断念や選手間の交流制限など「喜びや魅力、高い理想を奪われた名ばかりの五輪となる」と痛烈な批判コラムを配信した。
日米首脳会談の直前、自民党の二階幹事長が五輪について「(感染拡大で)無理ならスパッとやめないと」と言い出した。開催に水を差す発言と波紋を呼んだが、やみくもに突き進むのでなく世界の論調を考慮し「われわれも良識をもっている」と、それとなくアピールする独特のレトリックと思えば合点がいく。
首脳会談後、菅首相は米メディアの「公衆衛生の専門家が指摘する準備不足の中の開催は無責任では」との質問には答えなかった。十分予想された質問。持って回った言い回しでなくても「万全を期している。手応えもある」と力強いメッセージを発するいい機会なのに残念ではあった。(今村忠)