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毎日新聞 2021/4/15 21:22(最終更新 4/15 21:58) 793文字
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入管法改正に反対する市民たち＝東京都千代田区の国会議事堂前で2021年4月15日20時20分、上東麻子撮影
政府が今国会に提出した入管法改正案に反対する集会が15日夜、東京都千代田区の国会前であった。肌寒い天候の中、市民ら約450人が集まり、「刑罰でなく在留資格を」などと書かれたプラカードを持って抗議した。
改正案は国外退去処分を受けた外国人が入管施設に長期間収容される問題の解消を図るとされる。不法残留の外国人が一定の条件の下、収容の代わりに社会で生活ができる「監理措置」を新しくつくる一方、退去命令に従わない人への罰則が設けられ、難民認定申請が3回目以降の人は強制退去の対象となる。国連の人権専門家からは収容期間の上限や司法審査が盛り込まれていないことに批判が出ている。
人権活動家や弁護士、ジャーナリストなどでつくる「入管法改悪に反対する緊急アクション」の主催。集会では支援者らが次々にマイクを握った。
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入管法改悪を訴える支援者。賛同する市民450人以上が集まり、抗議活動した＝2021年4月15日20時15分、東京都千代田区の国会議事堂前で上東麻子撮影
移住者と連帯するネットワークの鳥井一平代表理事は「保護されるべき人をあたかも犯罪者のごとく扱っている私たちの社会を、変える必要がある。民主主義の神髄は声を上げられない人のために声を上げることだ。口先だけでない『誰一人取り残さない社会』を作っていきたい」と訴えた。
ジャーナリストの安田浩一さんは「今、私たちが直面しているのは命の重さをどう捉えるのかということ。国として社会として品格を保つことができるのか。入管法改悪は、私たちが何をすべきか、すべきでないのか問いかけている。入管法改悪を認めるのは、日本が日本国籍を持っている人だけを考える社会ということだ。みんなで一緒に生きていくことができる社会を作りたい」などと反対を呼び掛けた。
出入国在留管理庁によると、2020年の難民認定申請数は3936人で、認定は47人にとどまる。入管施設に6カ月以上収容される収容者は増え続け、2019年6月末時点では1253人中679人。3年以上の人も76人いる。【上東麻子/デジタル報道センター】