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毎日新聞 2021/3/5 08:59(最終更新 3/5 08:59) 453文字
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体内からなまり散弾４発が見つかったオジロワシ＝猛禽類医学研究所提供
北海道羅臼町で衰弱して保護された国の天然記念物、オジロワシの体内から鉛散弾４発が見つかった。猛禽（もうきん）類医学研究所（釧路市）のＸ線検査で分かった。近距離から撃たれたとみられる。
保護されたのは２月１３日。知床財団の職員が羅臼港で溺れているオジロワシを保護した。低体温症が疑われたため、同研究所に運んで治療し、体力の回復を待っている。念のため、Ｘ線検査をしたところ、翼に２発、足と尾の付け根に１発ずつの計４発の鉛散弾が見つかった。カモ撃ち用の鉛散弾だった。
傷口は２週間ほどで閉じるため、少なくとも２週間以上前に撃たれたとみられるが、撃たれたのが国内か、ロシアかは不明。
同研究所の齊藤慶輔代表（５５）は「ごく近い部分に弾が集中しており、樹木などにとまっていたところを下から近距離で撃たれたらしい。約２０年前にワシ類の鉛中毒が相次ぎ、ライフル弾やスラッグ弾は禁止されたが、カモ撃ち用の鉛散弾は一部の保護区を除いて使用が禁止されていない。無毒性のソフトスチール弾に切り替えるべきだ」と話す。【本間浩昭】