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毎日新聞2020年11月25日 08時26分(最終更新 11月25日 08時26分)
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来年の富士登山再開を目指して要望書を渡す渡辺尚俊・富士山表富士宮口登山組合長（右から2人目）＝県庁で2020年11月24日午後2時6分、山田英之撮影
来年の富士登山再開を目指すため、登山道の山小屋でつくる「富士山表富士宮口登山組合」などが24日、静岡県庁を訪れ、新型コロナウイルスの感染予防策への支援を求める要望書を難波喬司副知事に提出した。登山する人が5合目に来る前の段階で検温をする体制整備や、山小屋が実施する感染予防策への助成を求めた。
要望書は川勝平太知事宛て。富士山御殿場口山内組合、富士急静岡バス、県タクシー協会の富士・富士宮支部と御殿場・裾野支部との連名。
要望書は「新型コロナ感染防止のため、今年の富士登山は中止せざるを得なくなった。山小屋をはじめ交通・観光事業者は収入源を絶たれて、極めて厳しい状況に置かれている」と現状を説明。富士登山を来年再開するため、新型コロナ感染抑止策への財政的な援助を要請した。
具体策として、2合目の水ケ塚駐車場でマイカーだけでなく観光バスなど全車両の乗員全員の検温体制を整備▽登山者から徴収する富士山保全協力金（1人1000円）を21年度から土日祝日のみ2000円に値上げし、協力金を財源に感染防止策を充実▽5合目周辺観光の推進―などを挙げた。
富士登山について難波副知事は「来年は何としても再開したい。要望内容はどれも効果があると思う。参考にして、どういう対策をするか考えたい」と語った。
提出後、取材に応じた富士山表富士宮口登山組合の渡辺尚俊組合長は「山小屋単独での対策には限りがある。感染の疑いがある人の登山を早い段階で止めるため、行政や交通事業者と連携したい」と語った。【山田英之】