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毎日新聞2020年10月22日 11時38分(最終更新 10月22日 11時38分)
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熊を捕獲するためのわなを設置する峡中地区猟友会のメンバー＝山梨県甲斐市で２０２０年１０月２１日午後２時５７分、金子昇太撮影
山梨県甲斐市や笛吹市、大月市で２０、２１の両日、熊の目撃情報が相次いだ。甲斐市では通学路や住宅街近くで目撃され、近くの小学校では教職員が児童の下校に付き添っているほか、地元猟友会は捕獲用のおりを設置するなど地域で警戒を強めている。
「熊を目撃した」。２０日午前８時半ごろ、甲斐市竜地の柿畑で柿を食べている熊１頭を住民が発見し韮崎署に通報した。市によると、熊の体長は約１メートル。柿畑は住宅街に近く、西約１キロには市立双葉東小もある。
約４時間後には柿畑の南東約３００メートルのブドウ畑で熊が再び目撃された。熊は歩いたり、地面を掘ったりしていたという。目撃した広瀬英彦さん（５５）は「最初は犬だと思った。穴を掘って餌を探している様子だった」と振り返る。
さらに２１日午前１１時２０分ごろにはブドウ畑の北東約５００メートルの同市天狗沢の市道を横切る体長約１メートルの熊が目撃され、市に情報提供があった。
市から依頼を受けた峡中地区猟友会双葉分会は２１日、最初に目撃された柿畑に捕獲用のおり２基を設置。分会長の込山東さん（７２）は「小学校も近く、人家も多い。被害が出る前に捕獲したい」と語る。双葉東小などでは教職員が児童の下校に付き添い、市は防災無線で注意を呼び掛けている。
そのほか、２０日朝に大月市大月町花咲の山林で、２１日朝に笛吹市芦川町中芦川の民家近くでそれぞれ熊１頭が目撃されている。県警はパトカーによる巡回を強化している。【金子昇太】