20/03/29 10:32:15.98 CAP_USER9.net
URLリンク(mainichi.jp)
毎日新聞2020年3月29日 09時48分(最終更新 3月29日 09時48分)
URLリンク(cdn.mainichi.jp)
水槽を見つめる副店長の福田雄克さん。「愛着がないわけではない」と笑う=福岡市中央区天神のジュンク堂書店福岡店で、杣谷健太撮影
自然環境とは無縁とも思える福岡市中央区天神のジュンク堂書店福岡店で、絶滅危惧種の「オンガスジシマドジョウ」の稚魚が生まれた。専門家によると、水槽内で自然繁殖したのは世界初とみられるという。これまで世話をしてきた書店員は思わぬ出来事に驚いている。【杣谷健太】
オンガスジシマドジョウはスジシマドジョウの仲間で、福岡県内の遠賀川水系のみに生息し、体長は約10センチ。環境省のレッドリストでは近い将来、野生での絶滅の危険性が高い「絶滅危惧IB類」に分類されている。2012年に県保健環境研究所(同県太宰府市)の研究員でドジョウ研究をしている中島淳さん(42)が命名した。
ジュンク堂書店福岡店にオンガスジシマドジョウがやって来たのは16年1月。中島さんの著書をPRするため、水辺の生き物の愛好家らでつくるNPO法人「北九州・魚部」が持ち込んだ。
URLリンク(cdn.mainichi.jp)
ジュンク堂書店福岡店の水槽で生まれたオンガスジシマドジョウの稚魚(2019年12月末)=NPO法人「北九州・魚部」提供
当初は魚部の福岡市内のメンバーらが世話をしていたが徐々に足が遠ざかり、書店員が世話をすることに。ドジョウの餌を1~2日に1回与え、水が減れば水を足すほかは特別なことはしていなかった。
飼育を始めて4年が経過しようとしていた19年12月末。書店員が成魚4匹のほかに小さな生き物がいるのに気づいた。連絡を受けた魚部の理事長、井上大輔さん(49)が駆けつけ、中島さんが写真で稚魚と確認した。
副店長の福田雄克さん(38)によると、稚魚は当初は4~5匹いたが現在確認できるのは2匹で、体長は2センチ程度という。井上さんは「本屋の水槽で繁殖するなんて訳がわからない」、福田さんは稚魚を見た時「『生まれた、生まれた』という感じだった。特に飼育していてメリットもないが、ドジョウ目当てに来る人もいる。こんなに宣伝になったのは初めて」と笑う。
4月4日午後4時、天神カンファレンスセンターで、中島さんの講演会「日本の水生昆虫はすばらしい」がある。参加費500円。問い合わせはジュンク堂書店福岡店(ソースでご確認下さい)。