16/07/24 23:55:22.71 aAMKQCg0n
>>592
へっへっへ、あっしに惚れると火傷しちまうぜお嬢サン?
どういう事情があるのか知らねえが、普通の町人が来るような酒場に護衛も無しに顔を出せるくらいだ
あっしみたいな切った張ったしか取柄の無えようなのを必要としてるような事もないんだろ?
腕を買ってくれるのは武侠冥利に尽きるんだが、大した意味も無く飼い殺されるのは気が進まねえ。
すまねえが、本当にあっしの腕が必要になってから声をかけておくんなよ。
だがもしあっしの腕が必要なその時は、お安くしておくぜ
どんな相手が来てもあっしの四刀が閃いて、ずんばらりで解決してやるから。な?
(お嬢さんの目の高さまで屈んでにっかり笑いかける)
>>593
いやいやいや、上手いねえ旦那!!!
あっしを煽てたって何も出てきやしねえよ!!!?
だが、そうさなあ……酒の肴程度になる話なら……
あっしはとあるお偉いさんから娘っ子を攫った憎い輩を斬り殺すように頼まれた。
少なく無え前金をいただいたし少しでも早く助け出さねえと娘っ子が散らされちまうってんではりきって野を駆け山を駆け輩を追ったよ。
その速さたるや韋駄天かってくらいに……え?その話は良いから続きを?おうおう、そうだったねえ。
えー…、それであっしは輩を追いかけ追い詰め終にはそいつが逃げ込んだってえ辺境の小さな隠れ里を見つけ出した。
人攫いの逃げ込むような里だ、その里に立ち入ったらてっきり刃と矢の手荒い歓迎を受けるかと思ってたんだがどう見ても普通の集落じゃねえの。
こりゃあ何か裏があるに違いねえと思って軽く叩きのめして取っ捕まえたその輩に聞いてみると何の事は無い、そいつら駆け落ちしてたんだよ!
お偉いさんの従騎士だった獣人の小僧と貴族のご令嬢様の悲恋って奴さね。
折角滾ってたのにすっかり気勢を削がれちまったあっしは、二人に前金に貰った銭子を叩きつけてとんずらこく事にしたのさ。
ま、お偉いさんが執念深い野郎だったらあっしがしくじったと知れば新しいごろつきを雇う事もあるかもな。
あの二人にゃまだまだ受難が待ち受けてるのかも知らねえが、元騎士の坊主も男なんだ。そんくらい跳ね除け無きゃあな!
娘を一人攫うんだ、ちょいと良いトコ見せてねえと男が廃るってえもんだろう?ええ?
……っと、まあ、こんなもんかね。
よくよく考えりゃ、あっしは駆け回ってただけで剣も抜かなかったが笑い話ってえ事でひとつ!