18/05/06 16:12:21.78 NzbNZJSd.net
いと どおほきをうな
―糞石(ふんせき)とは、動物や人間の排泄物である糞が、形状を保ちつつ化石化した物を言う。
英名はcoprolite(コプロライト)。
恐竜の巨大な糞の化石などは殊に有名であり、化石展などで骨格化石とともに見る機会も多い。
人類の糞石の場合、各地の遺跡で出土した糞石を分析することで、当時の食生活、文化、健康状態など数多くの情報が得られる考古資料となる。
縄文・弥生期の地層において発見された糞石であれば、狩猟採集生活から食糧栽培段階への移行時期などが判別できる可能性もある。
また、これまで各地で発掘されながら「正体不明の穴」とされてきた人工的な竪穴が、内部の土の分析で糞石を確認されたことにより、
「古代のトイレだった」と新たに判明するなど、トイレ遺構の発掘、研究においては決定的な物証となり得る。
糞石に含有されている花粉や寄生虫のほか、どのような動物、魚を食べていたかが主に分析対象になるが、糞石表面を観察すると、
肉眼でも魚骨・鱗・種子などが含まれているのを認められることがある。
また、薬品(三リン酸ナトリウム)を使った処理によって、排便当時の元の色や、匂いまで取り戻すことが可能な場合がある。
更には排便した人間の年齢、性別をも判別可能な場合もある。
以上のような特性から、糞石を分析することにより、食事の詳細な内容・当時の料理法・その糞をした季節・病気が蔓延していたかなど、
古代の基本的な食生活だけでなく、出土した集落の環境を中心として多くの環境データを集めることが可能である。
例として、里浜貝塚(宮城県鳴瀬町、縄文時代前期)で出土した糞石に含有される脂肪酸を分析した結果を示す。
里浜集落での食生活について、内容物の平均的な割合は、以下のような組成であった。
獣肉としてニホンザル46%、タヌキ2%、魚類が21%、植物食として木の実(トチ13%、ブナ10%、