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スバル無資格検査、不正の認識なく 社内ルールを逸脱①(日経)
2017年10月27日 23時47分30秒
URLリンク(www.nikkei.com)
SUBARU(スバル)は27日、資格を持たない従業員が完成車を検査していた
と発表した。社内で決めた検査の手順に従っていたが、その運用自体が法
令に基づく社内のルールを外れていた構図だ。きちんと検査しているとの
思い込みが、人気車種を次々に発表し、好調な国内販売が続くスバルを大
規模リコールに追い込んだ。法令順守に厳しい意識を持って臨むことが改
めて自動車メーカーに求められる。
都内の本社で記者会見した吉永泰之社長は「顧客に安心や安全を価値とし
て提供してきた。不安を感じさせるのは最もいけない」と述べた。自動ブ
レーキなど安全運転支援システム「アイサイト」で他社に先行し、高い評
価を受けてきたことを踏まえ、経営への悪影響が避けられないとの認識を
示したものだ。
スバルは群馬製作所の本工場と矢島工場で計3つの生産ラインを持つ。主
力の「インプレッサ」や「レヴォーグ」など計10車種を生産し、国内に出
荷している。米国などに輸出する「フォレスター」なども生産している。
30年前になぜ不正が始まったのかは会見で明らかにしなかった。ただスバ
ルは1968年から2000年まで業務提携していた日産自動車から受託した車の
生産が100万台を超え、関係は深かった。
会見で日産との関係から無資格検査につながったのかを問われた大崎篤執
行役員は「精査が必要」と話した。吉永社長は「(日産には)色々教えて
いただいた。その方法を採用したのは当社だ」と述べ、生産の考え方に日
産の手法が影響したことを示唆した。「日産の問題が発覚しなければ何の
疑問も持たずに(これまでの検査を)続けていただろう」とも発言した。