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「安全機能」ウリだったスバル、無資格検査の打撃大きく①(朝日新聞)
2017年10月28日09時08分
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ものづくりの現場で起こる不祥事の連鎖がとまらない。安全を売りに
近年、急成長を遂げたスバル。日産自動車と同じように、無資格者に
完成車両の検査をさせていた。強い日本の車づくりを支えてきた「現
場」でのルール違反。国は制度の見直しの検討に入った。
「心からおわびを申し上げる」。スバルの吉永泰之社長は27日、東京
都内の本社で開いた記者会見で謝罪した。25日、東京モーターショー
の報道向け内覧会で日産や神戸製鋼所の不祥事について問われ、「日
本の信頼が損なわれていることを心配している」と述べたばかり。会
見では「自分の会社が不安の要素になっていることにじくじたる思い
だ」と言葉を絞り出した。
日産、スバルで問題になった「完成検査」は、各社が認めた正規の
「完成検査員」が担当することになっている。スバルの社内ルールで
は、完成検査員になるために「現場経験」を義務づけていた。
養成課程の終盤で、「完成検査員になるために、無資格の人が完成検
査に当たる」というちぐはぐさが生じることになる。このルールに従
うため、上司の判断で、技能を十分に身につけたと認定した従業員を
完成検査に当たらせていた。一方、完成検査員になるためにはもう一
段、筆記試験で合格する必要があるとも決めていた。
ルールそのものに、本来の制度とそぐわない矛盾を抱えていたのに、
無自覚だった。