22/04/19 20:20:06.59 XPlUv1Ao.net
ランニング障害につながる最も大きな要因は接地時間の長さです。
接地時間が長ければ身体への負担が大きくなり怪我につながりやすいことは
ご理解いただけるかと思います。
不破選手の場合は着地時にかなり膝下を前方に振り出し体の重心よりはるか前方に踵から
着地します。
日本国内はもちろん世界的に見てもこれほど極端な踵着地の一流選手は見当たりません。
接地時間が一番短いのはつま先着地です。つま先で着地しつま先で離地するからです。
踵着地は踵で着地しつま先で離地するので接地時間が長くなります。
また重心移動の効率を考えた場合もつま先着地は重心の真下で接地することができれば
ブレーキをかけることなく重心移動をスムーズに行うことができますが踵着地の場合は
重心の真下で接地することが難しく身体の前方で接地せざるを得なくなり重心移動の際に
一度ブレーキをかけるような動作になりスムーズな重心移動を阻害する要因となります。
これも故障を誘発させる大きな要因となります。
以上のことは現代における効率的なランニングフォームのセオリーでありマスターするのが
困難なつま先着地が絶対ではないものの多くの一流選手は重心の真下で接地しやすいつま先着地か
足裏全体で着地するフラット着地で走っているのが現状です。
現代のランニングフォームのセオリーから逸脱した不破選手が何故速いのか?
それは並みはずれた心肺機能が一番の要因だと思います。
走法の改善は簡単ではありませんが、
残念ながら今回の怪我が治っても身体への負担が大きい今の走法を変えなければ
根本的な解決にはなってませんのでまた怪我することとなると思います。
今以上の選手になるためには練習の質・量を向上させることが必要ですから
これは本当に重要な点です。
長距離選手はいかに怪我をせず練習を継続できることができるかが勝負です。
せっかく素晴らしい心肺能力を持っているわけですから根本的な走法の改善を
適切な筋トレとともに行っていくことが重要だと思います。
ただし走法の改善は残念ながら伝統的な日本の長距離部門の指導者では難しいか
と思います。