【死ね】シャブ雑談 104 【死ね】at 4649
【死ね】シャブ雑談 104 【死ね】 - 暇つぶし2ch320:名無番長
22/08/02 21:40:06.51 0.net
 伊豆の伊東にヒロポン屋というものが存在している。旅館の番頭にさそわれてヤキトリ屋へ一パイのみに行って、元ダンサーという女中を相手にのんでいると、まッ黒いフロシキ包み(一尺四方ぐらい)を背負ってはいってきた二十五六の青年がある。女中がついと立って何か話していたが、二人でトントン二階へあがっていった。 三分ぐらいで降りて戻ってきたが、男が立ち去ると、「あの人、ヒロポン売る人よ。一箱百円よ。原価六十何円かだから、そんなに高くないでしょ」 という。東京では、百二十円から、百四十円だそうである。
 ヒロポン屋は遊楽街を御用聞きにまわっているのである。最も濫用しているのはダンサーだそうで、皮下では利きがわるいから、静脈へ打つのだそうだ。「いま、うってきたのよ」 と云って、女中は左腕をだして静脈をみせた。五六本、アトがある。中毒というほどではない。ダンサー時代はよく打ったが、今は打たなくともいられる、睡気ざましじゃなくて、打ったトタンに気持がよいから打つのだと言っていた。 この女中は、自分で静脈へうつのだそうだ。「たいがい、そうよ。ヒロポンの静脈注射ぐらい、一人でやるのが普通よ。かえって看護婦あがりの人なんかがダメね。人にやってもらってるわ」 そうかも知れない。看護婦ともなればブドウ糖の注射でも注意を集中してやるものだ。ウカツに静脈注射など打つ気持にはなれないかも知れない。


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