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「高山若頭は、六代目山口組が『特定抗争指定暴力団』に指定されることは織り込み済みだ」
という証言もある。
「高山さんは、出所後すぐ関東に遠征した。住吉会、稲川会などの有力団体に、出所祝いの返礼に訪れたとみられている。
『自分が元気なうちに山口組を再統一したい』と考え、そのためには、
特定抗争指定暴力団に指定されても、攻勢を続けると考えている」(関東在住の暴力団関係者)
このように、情報が錯綜する、六代目山口組が描く分裂解消シナリオ。
一方、襲撃を受けた神戸山口組は、どのような絵図を描いているのか。
「我々は、“籠城作戦” に出るつもりです。そのための手は打ってある」
そう語るのは、神戸山口組関係者。その証拠として渡されたのが、A4判の文書だ。
「2012年に、抗争状態にあった九州誠道会と道仁会の両組織が、初めて “抗争指定” された。その際に、どのような活動制限を受けたのか、聞き取ってまとめたものだ」(前出・神戸山口組関係者)
箇条書きで書かれた文書には、「警察にヘリコプターを使って尾行までされること」や、
「携帯電話は必ず警察に盗聴されること」など、事細かな注意が記載されている。
「関西には、六代目山口組傘下でも、抗争に消極的な組が多い。我々は六代目山口組の主要な拠点がある名古屋に、打って出るつもりはない。
下手なことをせず、マニュアルに従って耐えるつもりです」(同前)