16/06/07 15:43:53.68 O.net
【ついていない健一】
『あっ！ここ知ってる！行った事ある！』
健一はテレビに釘付けになっていた。
ママからのシノギもあり幸いお金はある。
山根はテレビで観た定食屋に行こうとフージョンに跨がりセルを押す。
『キュルキュ…キュ…ジー』
『あれ？』
『ジー…カチ カチ』
バッテリー上がり。
『・・・・・・』
テンションの下がった山根は仕方なくコンビニへ。
弁当以外に缶詰めを２つほど買い 店を出た所で職質を受けてしまう。
そりゃそうだ。
バイクに乗ろうとした為、うっかりヘルメットを被ったまま買い出しに出たんだから。散々謝り続けて山根は解放された。
気を取り直して歩いていると猫が。
『フー！オルァ！』いつもの様に脅すも
『アァ～ウォ～ン！』猫ブチ切れ。
『あわわわわ…ごめんなさい！』何度も振り帰りながらダッシュで無事帰宅出来た。
家に入りトイレへ。用を足しながら携帯をチェック。
『ジョボボボッチャン！あっ！』携帯 便器へダイブ。慌てて拾い確認する。『良かったぁ！壊れてない』安堵した健一は買ってきた物を頬張る。
『美味い～美味いなぁ～…！！！！うぐおお！』
山根はすっかり忘れていた。以前も山根を死の一歩手前まで追い詰めた沈黙の殺し屋。【サザエ】
山根はサザエの缶詰めを買って食べてしまったのだ。
山根は何度も指を口に入れ吐き出そうとする。しかしサザエも簡単には攻撃の手を緩めない。脳裏には父上が再登場。まだ父上と再会したくない健一はお茶で流し込む。
『ゴックン！はぁ…助かった…』
２度もサザエに殺されかけたのは世界広しとは言え山根だけだろう。
食欲の無くなった山根は残った弁当を冷蔵庫にしまい、ＰＣの前に。
『この怒りはアイツらに！』日課となったコピペ発狂タイム。と思ったらＰＣ動かない。良く見ればテレビもついていない。『あれ？』天井を見上げれば電気もついていない。健一は何度もぶら下がってる紐を引く。電気を止められていた。
『チッ…またかよぉ』