14/05/30 19:57:51.33 QjG+NtJl0
でち公とおっさん
1.遭遇
「さてどうしたもんか」
家族―もとい、珍獣が追加された部屋にそんな呟きが空しく響く。
てっぺん越えた昨夜の帰り道、公園からでちでちでっちゃあぁあぁと奇妙な泣き声が聞こえたので何
となく見に行ったら、幼児に見えるソレと出会ったのだ。
-―- 。
彡:::::::::::::::::::::::::゚ミ
/::/レヘ::::;ヘ:::::i:::::::| デチデチデッチャンデチデッチャン(おいちいごはん、あったかいおふとん、やさちぃてーとくはまだでちか)
〈|::::l ┃`' ┃`-!:::::j デェチィデッチャン…(だれもごーやをひろってくれない…)
ji::〈::#::゙゙ - ゙゙ /::::::|
__V`ゥrr-.rュイ人人__
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/| ̄ ̄∪ ̄ ̄i.ノ ̄ ̄|\/
│ 海洋廃棄物 | │
| |/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
不自然にでかい頭、薄っすら禿げ上がった頭頂部、漂うきつい悪臭、そして糞を着込んでいるのかと
錯覚させる程に汚れたスク水。むしろ糞から産まれたんじゃなかろうかとすら思えた。
デデデデェ!チィチィ!デッチチャアァァァァァ!(ごはん!ごはんよこせ!なんかたべさせてくだち!)
俺を視界に認めた途端、糞の溢れた段ボールをひっくり返し、でちでちよたよたと近寄って来た。
嫌悪感から反射的かつ自然に靴底をお見舞いし、無様に転がるソレを呆然と眺める。
/ノ( _ノ \
| ⌒(( ●)(●) はい見た目からしてアウトォ!
.| (__人__) /⌒l
| ` ⌒´ノ |`'''|
/ ⌒ヽ } | | \ ,.r-=,_人、ノヽ /
/ へ \ }__/ / \ )ヽ -―- 。彡
/ / | ノ ノ {w\ 彡:::::::::::::::::::::::::゚ミ (;
( _ ノ | \´ - <´ /::/レヘ::::;ヘ:::::i:::::| >
| \_,, -‐ ''"  ̄ ゙̄''―---└'´ ̄`ヽ `-!:::::j て ’, デチッ!!!
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ヽ _,, -‐ ''" ̄ ) ̄V`ゥrr-.rュイ人人 |^` ,
\ , ‘ /ヾ^⌒,/1::ー:'::! i `r、Y´^\
色々悩んだが、この汚物まみれのガキに一つだけ心当たりがあった。
ひとまず悪臭に顔をしかめながら水道で洗った後、小脇に抱えて帰宅したのだった。