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スポーツ紙の横並び記事に球団や選手、芸能界の反論が怖いのも要因
スポーツ紙の発行部数はこの10年で半減(2000年631万部、昨年387万部※日本新聞協会)
選手(芸能人)や記者仲間との馴れ合いが記事の魅力を削いだ。勿論記者だけに責任がある訳ではない。球団(事務所)や選手(芸能人)自身が、昔とは大きく変化という事情も。
まず球団側だ。「一部の球団は未だに、都合の悪い記事を書いた媒体を出入り禁止(出禁)に。多くは雑誌や夕刊紙相手だが、実際にスポーツ紙だって出禁になったケースも。
記者達が横並びの記事しか書かないのは、目をつけられないため、という側面もある」
某選手が事件を起こした際も、スクープしたのはあるTV局だったが、スポーツ紙は球団に気を遣って通信社の記事で紙面を構成。知っていても書けない。
選手側。最も変わったのは彼らだ、という指摘も。球界OBの話。各紙の記事が横並びなのは、人手不足で各社の記者同士が取材記事を談合している。
「かつて、記者との個人的な関係を持つのを嫌がる子が増えたようだ。昔は記者と連れ立って飲みに行ったり、時には女遊びをして“運命共同体”になり、信頼関係を築いた。
少々悪口を書かれても”彼なら仕方ない”と考えも、今はそういうのがない。
第一、記者とヤンチャしている件を写真週刊誌に撮られた日には、事務所に大目玉を喰らう。記者も誘い辛い」
インターネットの発達により、選手(芸能人)自らがブログやツイッターで情報発信できるようになった件も大きい。
「仮に新聞記事が正しいことを書いても、本人が“あれは嘘だ”“ロクに取材もしてない”なんて書けば、ファンは媒体を信じる。
そして、記事を書いた記者は、ネットの住民から総攻撃を受け、
選手(芸能人)の怠慢な態度を戒める記事を、記者が署名付きで書いたところ、“お前はそんな事をいえる立場なのかとばかりに吊し上げられ、記者はネットで暴露、中傷される事件も。
近年、ネットを中心に広がるマスコミ不信が拍車をかけているのでしょうが、これではどんどん腰の引けた記事になってしまう」
「この状況は何も野球だけじゃない。球団を芸能事務所、選手をタレントに置き換えれば、全く同じ。媒体として、曲がり角に来ているのだと思います」