11/03/26 21:45:58.14 rKZpvcSA0
>>220
臨界とは、核分裂反応が継続的に続いている状態のこと。
ウランやプルトニウムなどの一部の原子は、中性子がぶつかると別元素に
分裂する性質を持っていて、分裂すると同時に多数の中性子を放出する。
その放出された中性子がまた別のウランに衝突するとまた分裂をして、を繰り返す。
この分裂反応は、ある一定以上の原子の量と密度、そして中性子の速度が遅くなっているという状態になると、
半永久的に続くようになり、これを臨界状態と呼び、その臨界が起こるラインを臨界点と呼ぶ。
福島原発が採用している軽水炉では、中性子の速度を遅くする方法として軽水(ただの水)を使用している。
この軽水は中性子を捉えやすくすると同時に炉内の温度を調整する役目をしている。
前述した様に、臨界を起こすためには精錬されたウランを圧縮し、軽水に浸す必要があり、
メルトダウンを起こし燃料が一定量以下になったり、密度が下がったり、軽水から露出したりすると、臨界は起こらない。
臨界状態を手動で抑えるには、炉内に発生している中性子の数を減らせばいい。
本来その役目を担っているのが制御棒というやつで、これは中性子を吸収しやすい性質を持つ物質でできている。
中性子を吸収しやすい物質はキセノンやホウ素などもあり、軽水にホウ素を混ぜて流入させておくと臨界は起こらなくなる。
以上、文系専門卒より。