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3月下旬だというのに被災地の東北の寒さはハンパじゃない。岩手は24日も雪だった。
深夜から朝にかけて氷点下の毎日。そんな中で寒くて眠れず、凍死する避難民が増えている
からムゴイ話だ。
「新聞社などの集計だと、避難所で死んだ人が30人を超えたという。死因は公表されて
いないが、大半は凍死です。灯油が届かない避難所は最悪で、朝方は冷蔵庫の中の寒さと
同じです。毛布にくるまっても、小学校の体育館の木の床が冷たくて段ボールを敷いた
くらいじゃ、眠れない。それで死んでしまう老人が多いのです。せっかく大地震と津波から
生き延びて避難所に逃げたのに、かわいそうなものです」
こう語るのは、東北を回ってきたボランティアのひとりだ。
避難所の世話にならず、電気、ガス、水道が通らない半壊の自宅や、ガソリンのない
自家用車の中で暮らす被災者の凍死もあるという。実数は、とても30人じゃ済まない。
さらに自殺者だ。絶望死である。前出のボランティアが続ける。
「一瞬にして、家も仕事もなくなり、さらに家族全員を亡くした人が気持ちが切れてしまう
のです。当初は、安否が分からない家族を捜し、気持ちも張り詰めていたが、次第に目の前
が真っ暗になり、悔恨や絶望で、生きていても仕方ないと落ち込んでしまう。阪神大震災の
ときもそうだったが、これから急増するはずです」
テレビで連日流される避難所の映像が全てではない。そのウラには、もっとひどい厳しい
現実がある。「道路がない」「配送車がない」と、食料や灯油が山積みされている役所の
奥の方で、報道されない悲劇が進行中なのだ。手渡しだろうが、米軍のヘリに手助けして
もらおうが、どんな手を使ってでも、菅政権は、生き残った被災民への物資輸送と人命救助を
最優先しなければいけないのだ。事件は、福島原発だけで起きているのではない
▽ゲンダイネット
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