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名古屋市中村区のJR名古屋駅に16日、首都圏から新幹線で避難してきた親子連れの姿が目立った。
5歳と1歳の息子を連れた千葉市の三好麻衣子さん(34)は愛知県刈谷市の実家に身を寄せるため、
午後7時ごろ到着。「原発の放射能漏れが心配。19日からの3連休に移動しようと思っていたが、
刻一刻と事態が悪化している。たまらず家を出た」と話す。千葉では計画停電も始まり、
店にはパンや牛乳、卵なども不足し始めたという。
1歳の息子をベビーカーに乗せた東京都目黒区の女性(30)は「子どもは放射能の影響をより深刻に受けると聞いて、
避難を決めた。親類はいないが、原発から離れ、東京から適度な距離の名古屋に来た」。
駅近くのホテルを半月分予約しており、今後の事態を見極めるという。
茨城県日立市から岐阜県美濃加茂市の実家に子ども3人を連れて向かう途中の石井洋子さん(31)は
「夫は仕事の関係で、どうしても日立に残らなければならなかった。次はいつ会えるのか不安です」と表情を曇らせた。
一方、福島から中部空港への臨時便は16日も満席状態。被災者が次々に降り立った。
「原発が爆発するんじゃないかと怖くなって逃げてきた」。福島県いわき市の主婦吉田恵子さん(63)は
娘2人と1~7歳の孫の計8人で来た。名古屋市内の会社に勤める娘の夫が航空券を手配してくれたといい
「津波で亡くなった知人もいる。生きて名古屋に来られただけでも幸せ」と話した。
妻と子ども3人を連れた福島市の会社員前田洋志さん(42)は徳島の実家へ避難する。福島空港の窓口は、
航空券を求める人の長い列ができ「毛布を敷いて寝ながらキャンセル待ちをしている人もいた」という。
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