11/03/16 05:30:44.70 0
深刻な事態が続く福島第一原発の２０キロ圏内で避難指示が出たことを受け、陸上自衛隊は
１５日朝から、最後まで残っていた病院の入院患者ら５５人を救出した。相次ぐ爆発や火災で
放射性物質が外部に漏れるなか、患者や自衛隊員は放射線を浴びながら退去した。警察庁は同日、
自衛隊や警察が進めていた住民の退避、移送活動の完了を発表した。
避難指示の対象地域で最後まで住民が残っていたのは、第一原発がある大熊町の双葉病院だった。
１５日午前７時ごろ、防護服を着用した陸上自衛隊員が、放射線を計る線量計をにらみながら患者
たちの収容を始めた。
作業の途中で、計測値は自衛隊の内部規則で定められた限界値（１日に１ミリシーベルト）の半分
に達した。自衛隊は帰り道でも被曝（ひばく）すると判断。救急車やバスに患者らのうち４７人を
乗せた時点でいったん収容作業を打ち切り、同１１時半ごろに現場を離れた。
その後、第２陣が再び病院に派遣され、午後２時ごろに残る８人を救急車に収容して現場を離れた。
ただ、同病院では午後の救出時に、入院していたお年寄り２人の死亡が確認されたという。
救出された人たちは同日夜までに、２０キロ圏外にある同県二本松市の男女共生センターに到着
した。センターで被曝の有無を調べるスクリーニングを受け、その後、福島市や同県会津若松市の
病院に搬送される見通しという。
最後まで残っていた住民らの多くは、入院患者や特別養護老人ホームなどに入所するお年寄りたちと、
医師や施設職員たちだ。警察庁によると、１５日午前の時点で、原発の１０キロ圏内には病院２カ所に
入院患者約１８０人、１０～２０キロ圏内には病院や老人介護施設入所者計３７０人がいた。いずれも
警察や自衛隊のバスなどで全員が移送されたという。
また、政府が１５日に屋内退避を決めた２０～３０キロ圏内については、警察が対象地域の住民に対し、
パトロールなどで自宅退避を徹底するよう広報している。警視庁は、放射線測定の専門部隊を現地に
派遣し、放射線の測定をしている。
▽朝日新聞
URLﾘﾝｸ(www.asahi.com)