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農業生物資源研究所(茨城県つくば市)の井沢毅主任研究員らのグループは、古いイネ品種の遺伝子変化を調査した
結果、日本米(ジャポニカイネ)の起源がインドネシアやフィリピンなど東南アジアであると発表した。7日、英国の科学雑誌
「ネーチャー・ゲネティックス」オンライン版で公開した。
井沢主任研究員らは、コメの粒の幅を細くすることに関与する遺伝子を世界で初めて発見。ジャポニカイネの米粒の
幅が広いのは、この遺伝子が栽培化の過程で、次第に機能を失ったためだと結論づけた。
さらに、約200種のイネの在来種の遺伝子を調査。(1)コメの粒を細くする遺伝子(2)イネの脱粒性に関する遺伝子
(3)炊いたコメのモチモチ感を決める遺伝子-の3点を比較したところ、ジャポニカイネの原型が、インドネシアやフィリピン
の在来種(インディカイネ)に多く見つかった。
ジャポニカイネの起源をめぐっては「中国長江説」や「アッサム(インド)雲南(中国)説」がある。今回の調査では、中国の
イネもジャポニカイネと同じような遺伝子変化をたどっていることが判明。
井沢主任研究員は「現在、東南アジアで栽培されている『熱帯ジャポニカイネ』が中国に伝わり長江付近で水田化され、
『温帯ジャポニカイネ』が誕生し、さらに日本に伝わったと考えられる」としている。
ソース(MSN産経ニュース) URLリンク(sankei.jp.msn.com)