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今年6月、茨城県行方(なめかた)市の市立中教師(38)が、顔見知りの女児=当時(11)=に
性的暴行を加えたとして、強姦容疑などで茨城県警に逮捕されるなど、今年になって、教え子らへの
性的問題で逮捕されたり、処分されたりする教育関係者が相次いでいる。現場には「個人の問題で
未然に防ぐのは難しい」という声が根強い。だが、専門家の中からは、教員の社会的地位の低下や、
地域と教諭の関係が薄れていることも一因とする指摘を出ている。
逮捕された同県行方市立北浦中教諭、小島秀和容疑者は昨年2月ごろ、ドライブに誘った女児を
ホテルに連れ込み、性的暴行をしたとされる。今年5月に情報提供があり、県警が内偵捜査を進めていた。
昨年4月ごろからうわさになり、当時の校長が本人に確認。小島容疑者が強く否定したため、
副担任として引き続き教壇に立たせていた。このときの学校の報告は、行方市教委から茨城県教委には
伝わっておらず、当時の校長や市教委の対応が不適切だったとみる関係者も多い。
また、5月31日には、埼玉県所沢市のファストフード店で、高2女子生徒(16)にわいせつな
行為をしたとして、県青少年健全育成条例違反の疑いで、元中学校校長で東京都武蔵村山市の教育相談員、
佐藤学容疑者(62)が逮捕された。佐藤容疑者と女子生徒は教育相談を通じた知り合いだった。
埼玉県警などによると、女子生徒は「元校長で信頼できる人だと思って我慢していた」と話している。
わいせつ行為は昨年暮れから数回程度あったという。
この2つの事件は、一つは幼い児童、一方は相談相手という、いずれも弱みにつけ込んだ悪質なものといえる。
ベテラン教師は「教師は権力を持っており、多くの子供は言うことを聞く。それを、何をやっても
許されると勘違いしたのではないか」とみる。
>>2-へ続く