08/06/16 23:03:35
「勝ち組はみんな死ねばいい」―。携帯サイトの掲示板にこんな書き込みをした後、
秋葉原で17人を殺傷した加藤智大(25)。
その“狂気”の素顔が次々と明らかになる一方で、加藤が在籍していた派遣会社
「日研総業」(本社・東京)にも注目が集まっている。
この会社、05年に放送されたNHKスペシャル「フリーター漂流」の舞台としても取り
上げられていた。番組は、日研総業の契約社員として工場で働く若者の実像を描いた
ドキュメンタリーだ。これが何者かによって無料動画サイト「YouTube」にアップされ、
5000回近くも閲覧されているのだ。
「番組中、日研総業は栃木の通信機器メーカーの『請負会社』として登場します。
日研総業に登録した35歳のAさんは、工場で何度も配置転換を繰り返された揚げ句、
『技能がつかない』と嘆いて工場を去りました。25歳のBさんは工場勤務経験を買われて班長を任されたが、賃金には反映されなかった。おまけに無理がたたって病に倒れ、
給料は早退分などを引かれ、6万7000円。
日研総業の部長は番組で、『必要なときに必要な人材を、がうたい文句。毎日が戦争。
1人でもタマを送りたいというのが本音です』と言っていました」(メディア関係者)
加藤の場合、請負ではなく派遣社員として自動車部品工場で働いていたが、状況は
似たり寄ったり。月収約20万円から、5万円もの寮費が天引きされていたという。
「自動車絶望工場」の著書があるルポライターの鎌田慧氏は、自動車工場の派遣社員に
ついて、「私がルポを書いた1970年代より劣悪。季節工には家賃や光熱水費が無料の
寮が用意されるが、派遣は有料。食うのが精いっぱいで、収入が減れば家賃も払えず、
追い出される。下流社会にも“格差”が生じている」と言っている。
事件前までに5カ所も渡り歩いた“派遣人生”が、加藤を殺人鬼に変えていったのか…
-ソース:日刊ゲンダイ-
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