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例えば、もう六月かと思っている新社会人や学生は、手に取る必要がなさそうだ。まだ六月かとうつむいている人は、
手に取った方がいいのかもしれない。『ちょっとだけ凹(へこ)んでいるあなたへ』と題した本である
▼エッセイストの岸本葉子さんとNPOの「HOPE★プロジェクト」の編著になる。二〇〇六年秋、三人の女性が「希望の
言葉を贈り合おう」と提案したのが始まり。がんを告知された自分たちが不安に打ち勝つため、切に求めていた言葉でも
あった
▼三カ月間で約二百人から応募があった。本には著名人から寄せられたものも含め七十九の言葉が収められている。
岸本さんもがんを体験しており「身近に、元気のない人がいたら、そっと渡してほしい」と話している(共同)
▼ふれると今日一日、この瞬間だけでも顔を上げて生きていこうという気持ちになれる。これが希望の言葉だという。
「大丈夫」は何点かに共通して使われている。安心感をもたらすのだろう
▼自称「ひつじ」さんの作品には<あ、ピンチ。/そんな時は息を深く吐いて、「大丈夫」とつぶやいて。/そう、あなたは
大丈夫。全てはそこから。>とある
▼希望の言葉は引き続き募集しており、年に一冊をめどに出版できることを願っている。収益はがんや難病とともに
生きる人たちへの支援に充てられる。大丈夫、うまくいく。
ソース(中日新聞・中日春秋) URLリンク(www.chunichi.co.jp)