08/05/17 23:52:04
中国・四川大地震は発生から17日で6日目を迎えたが、生存率が著しく低下するとされる被災後72時間を経過した後も、
がれきの下から救出される「奇跡の生還」が相次いだ。たばこを食べ、尿を飲んで生き延びた人も。派遣された日本の国際緊急
援助隊を始め、被災各地では、さらなる「奇跡」を信じ、懸命の救助活動が行われている。
「とにかく食べるものと水を探した」。16日午後、四川省綿陽市北川県で救出された彭(ほう)志軍さん(46)が約100時間を
生き延びた様子を、中国国営新華社通信に語った。
12日の地震発生時、医薬品会社の出入り口にいた彭さんは、がれきの下敷きとなり、身動きが取れない状態に。唯一、
動かすことができたのが右腕だった。
「自分で自分を救うしかない」。まず、ベルトを外し、痛みが走る左腕を固定。その後、衣服のポケットを探ると、半分ほど残った
たばこと数枚の紙ナプキンが出てきた。たばこを崩し、葉を食べた。それがなくなると紙ナプキンをちぎって食べた。のどが渇いた。
「脱いだくつに自分の尿をためて飲んだ」。
近くに10人以上が埋まっていた。皆に自分の尿を飲むように呼び掛けた。勧めに従った男女3人は彭さんとともに救出されたが、
「飲尿を拒んだ人は、1人、2人…と死んでいった」。水分の補給が生死を分けた。
阪神大震災では、発生から24時間以内の生存率は70%を超えたが、48時間後、72時間後と時間が経過するたびに30%
以下、15%と低下。「72時間を過ぎると生存率が1割弱まで低下する」(総務省消防庁)。
しかし、北川県では、発生から約119時間ぶりに救出された69歳の男性もいた。什●(=方ヘンにおおざと)(じゅうほう)市で
救助された会社員、劉徳雲さん(51)は救助隊に発見された際、コンクリート片にはさまれた左足を抜き出そうと何度も試みたが
うまくいかなかった。太ももを切断して救出された。劉さんの娘は「100時間埋められたが父は強い意志を持ち続けた」と話す。
中国の通信社、中国新聞社(電子版)によると、中国減災防御学会の金磊(らい)副秘書長は「外傷がない状況ならば、被災
から72時間後の死亡率と生存率はともに50%で、100時間後でも生存率は40%。7日目になって初めて17%に落ちるが、
国際的には12日後でも生存していた例がかなりある」と指摘する。
尿を飲んで生き延びた彭さんは、左腕を骨折し、大腿(だいたい)部に軽傷を負ったものの、精神的にタフだった。
「自分の信念を貫く限り、さらに1分生きながらえるし、救出されるチャンスが増える」。
ソース(MSN産経ニュース) ※ソース元に多数写真あり
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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