08/04/23 17:15:56
「合法的に誰かが金を貸してくれるスレ」「少額(10万円以内)だから貸すよ」…。
これらはインターネットの掲示板「2ちゃんねる」に立てられた、
おカネの貸し借りに関する膨大なスレッドの一部である。
もともと2000年にクレジットカードの情報交換の場としてできたが、
03年頃から多重債務や自己破産の相談、過払い金返還請求など消費者金融関連の内容が増え始め、
05年春に「借金生活板」として分離独立した。
その後、スレッドが増殖を続ける一方で、並行して始まったのが、“個人間での金銭貸借”である。
「グレーだが、一応のルールにのっとっている」と言うのは、
ネット上での個人間融資を研究している藤原七重・敬愛大学准教授だ。
そのルールとは、収入や借金の額、借り入れ希望額など数十項目を決められた様式に
書き込むこと、また「トリップ」「フシアナ」と呼ばれる個人証明機能の使用が借り入れの要件となっている。
そして書かれた内容を見た“神”と呼ばれる金主などが、アドバイスをしたり、おカネを貸し出すのだ。
その際の貸出金利は、出資法の上限金利(個人間では109.5%)以下が大半である。
だが、「昨年春頃から異変が起き始めた。急激に金銭貸借が成立しにくくなっている」と藤原准教授は言う。
その理由は「おカネを借りた人が返済しないケースや、暴言などで借り手を攻撃するような
書き込みが急激に増えたことではないか」と分析する。
加えて、「ヤミ金」と見られる書き込みが急増しているという。
先のルールを無視し、いきなり「おカネを貸します」と書き込むケースが増えているのだ。
なかには安易に連絡を取ってしまう資金需要者もいるようで、法外な金利を取られている可能性も高い。
上限金利引き下げに伴う与信厳格化によって、おカネを借りられなくなった資金需要者が増えている。
このままでは2ちゃんねるに流れ込み、ヤミ金の格好の標的になりかねない。
【記事】
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