08/04/02 14:26:40
★社説2 パートの均衡処遇実現を(4/2)
雇用の多様化が進み派遣やパートなどの非正社員は、今や雇用者の3人に1人に達する。
その8割弱、約1300万人を占めるのが、通常の労働者より働く時間が短いパート社員だ。
働きに見合う適正な処遇確保を目指す改正パートタイム労働法が、1日に施行された。
労使が協力し、パート社員が納得して生き生きと働く職場を実現する必要がある。
正社員と同じ仕事をしていても、パートというだけで賃金は半分以下、各種手当も慶弔休暇もない。
こうした不満は多くのパート社員が口にする。改正法は仕事の中身や責任、人事異動の有無などが
正社員と全く同じパート社員の差別を禁じ、異なる場合は働き方や貢献に見合う均衡の取れた処遇を求める。
転勤や契約期間まで正社員と同じパート社員はわずか5%で、均衡処遇が努力義務では実効性に乏しい
との批判もある。労働時間が正社員と同じ「疑似パート」に法律が適用されないことも問題だ。
だが不十分とはいえ正社員との均等・均衡処遇を法律に定めた意義は大きい。
パート社員は、自分の賃金や福利厚生がどんな基準で決まったのか説明を求めることも可能になった。
事業主はなぜその人の賃金が隣の正社員の半分なのかなどを説明しなければならない。
パート側もこうした権利を上手に使う必要がある。パートから正社員へ転換する機会を与えることも企業に義務づけた。
今年の春季労使交渉でも非正社員の処遇改善は柱の一つだ。流通企業の中には、正社員とパート社員の
人事制度を共通にし、やる気と能力のあるパート社員が昇進できる態勢を整えるところもある。
正社員に登用する動きも活発だ。
従来、パートと言えば主婦のイメージが強かったが、最近は若者や定年後の男性にも広がっている。
少子化で15歳から64歳の生産年齢人口は今後、急激に減っていく。
フルタイムでは働けないが短時間なら働ける人材の活用は、経済力を維持するためにも欠かせない。
少子化対策として注目される仕事と生活の調和(ワークライフバランス)にもつながる。
企業は法改正をきっかけに、均衡処遇の実現に前向きに取り組んでほしい。
日経新聞 URLリンク(www.nikkei.co.jp)