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★財務相:外貨準備の売却は為替市場に不測の影響-十分な規模必要(2)
3月27日(ブルームバーグ):額賀福志郎財務相は27日午前の参院財政金融委員会で、
1兆ドルを超えた日本の外貨準備の在り方について「外貨準備の金額が大きくなれば
円高に伴うリスクは大きくなるが、逆に外貨準備を売却すれば為替市場に不測の影響を与えかねない。
一定の十分な準備をしておく必要がある」との認識を示した。民主党の円より子氏に対する答弁。
財務相は「為替の取引高が1日当たり3.2兆ドル(約320兆円)あるなかで、
外貨準備についてどれくらい持っていれば大丈夫か、線は引けないところがある。
できるだけ十分なものを持っていなければならない」と語った。
また、最近の円高による外貨準備の評価損が1ドル=100円で計算した場合、
およそ18.5兆円に上ることを明らかにした上で、内外金利差の影響で運用利益が発生していることから、
「まだ差益はある」と説明した。
現在の為替水準については「過度な相場の変動は経済成長に好ましくない。
為替相場は経済的なファンダメンタルズ(基礎的諸条件)を反映したものでなければならない」との
考えを重ねて強調。為替介入に関しても「不測の事態を招くことにもなりかねない。コメントは差し控えたい」とし、
「今後の動向を大きな関心を持って注意深く見ていく」と述べるにとどめた。
一方で、財務相は「円高は輸入原材料が安くなることで企業を活性化させて家計にも影響を及ぼすが、
逆に円安の場合は物価が高くなることもある。それぞれプラス、マイナスの要因が生まれてくる」と指摘。
その上で「長い目で見れば、円高が望ましい」との考えを示した。
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