08/01/12 22:47:07
右ひざ手術などで今季、プロ入り後初の“控え危機”に立つヤンキース・松井秀喜外野手が、夕刊フジの直撃インタビューに応じた。
試練の年に臨む心境、古巣・巨人に対する熱い思い、北京五輪やWBCへの本音、結婚問題、大リーグの薬物汚染まで大いに語る。3回に分けて掲載する。
故郷の石川県に10日間滞在した松井は8日帰京。いよいよ2月下旬のキャンプインへ向け、リハビリとトレーニングを本格化させる。
--今オフにはトレード説も浮上。仮にトレード話がまとまった場合、松井がトレード拒否権を行使してまで残留するのかどうかも話題を呼んだ。やはり生涯ヤンキースが理想?
「ヤンキースにいてほしいと思われる選手でいられれば一番いいとは思うよ」
--ヤンキースに入って一番良かったと思うことは
「そりゃだってね、あのピンストライプを着て、グラウンドで野球できることが一番幸せじゃん。それ以上の幸せはない」
--逆にヤンキースならではのキツい所は
「ファンは厳しい。マスコミも厳しい。常に注目される。勝たなくちゃいけない。そういう厳しさは当然ある。だけど、それはある意味、幸せなことだと思うよ。僕はそういう環境の方が好きだけどね、どちらかと言うと」
--星稜、巨人、ヤンキース。名門を渡り歩いてきた
「常にそういう中で野球をやってきたから、ある意味、僕の中では普通のことになっている。もっとも、本当に自分の意志だけで選んだのは星稜だけなんだけど。ジャイアンツ(巨人)はドラフトだし、
ヤンキースも代理人を通したいろいろな交渉の結果だから」
--その古巣・巨人は、ラミレス、グライシンガー、クルーンらを乱獲補強。批判の声も大きいが、どう見ている
「何をやっても批判されるチームなんだよ、ジャイアンツは。仕方のないチームなの、あそこは。補強しなかったらしなかったで、何で補強しないんだと言われる。
負けると当然メチャクチャ言われるし、勝っても言われる。何をやっても、悪意がある所は悪意を持って書く。だから、勝って証明するしかないんだよ。ヤンキースも一緒だけどね」
--その巨人は、松井のメジャー移籍後5年間、背番号55を空けたまま。原監督は「待ってるんだよ、そのうち(松井が)戻ってくるんじゃないかと思ってさ」と言っている
「まだ、(ヤンキースとの)契約が2年残っているし、そのうちジャイアンツが松井なんていらねえ、って思うときもあるだろう。55を空けて待っているっていうのは…(苦笑)。
そりゃ僕にとっては光栄なことだけれど、かといってそれを意識はしていない。もし誰か付けたいっていう選手がいれば、付けてもらって僕は全然構わない。こだわりはないよ」
--メジャー移籍当時は、「いつか巨人に戻ってきたい気持ちがある」と言っていたが
「今はもう、そういう意識はない。契約を更改するときなどにはまた考えるだろうけど、とにかくあと2年しっかりやって、その時また考えればいいと思っている」
巨人はかくあるべき、を語るとき、松井の口調は珍しく熱を帯びた。名門には名門ならではの宿命がある。松井も常に注目を浴びるスターとして、その宿命を背負ってきた。
批判されるのは覚悟の上。厳しい批判に耐える覚悟を持った松井だからこそ、その言葉には重みがある。(つづく)
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