07/12/24 11:53:20
明治大学(本部・東京都千代田区)の応援団リーダー部に所属していた理工学部3年の
男子学生(21)が今年7月に自殺した問題で、同部の複数の元幹部が男子学生を裸に
して熱湯をかけるなどの暴行を加えていたことが23日、分かった。部室から暴行の様子
を撮影したビデオが見つかった。大学側は自殺の原因にいじめなどがなかったかを調査し
、いったん「いじめはなかった」との結論を出したが、ビデオの存在が明らかになったこと
で再調査を進めている。
関係者によると、男子学生は7月4日に茨城県内の実家で、首つり自殺を図り、15日に
死亡した。男子学生は今年1月にリーダー部を退団し家に戻り、直後に自殺未遂していた
ことが新たに判明。4月からは大学も休学していたという。
ビデオは元幹部が昨夏に撮影。軍歌が流れる部室で、学生服の男子学生が下半身を裸
にされ、バケツに入った熱湯と冷水に局部を交互につけさせる様子が収められている。
男子学生が熱さでためらうと、「早くしろ」と指示したり、絵画用の筆で熱湯をかけたりする
場面もある。男子学生の同級生も同様の暴行を受けていたが、「彼への暴行は度を越えて
いた」と振り返る。
現役部員によると、男子学生への暴行は元幹部らが所属していた昨年1月ごろから始まり、
下級生がいる前で行われることもあったという。
ある部員は「下級生の前で、上級生のプライドを傷つける行為は異例。元幹部らにやめるよう
に言ったが、聞き入れられなかった」と話した。
同大広報課などによると、大学側は自殺発覚後に調査委員会を設置し、現役部員らと面談。
男子学生が退団する直前の昨年12月下旬、現在の4年生が暴力を加えながら厳しくしかった
ことが判明したが、元幹部らの暴行まで調査が及ばなかった。
9月下旬には「リーダー部の伝統的な体質に問題はあるが、いじめはなかった」とする調査結果
をまとめ、リーダー部を無期限活動停止にした。男子学生の遺族にも同様の報告をした。
しかし、現役部員が部室でビデオを発見したため、調査委は元幹部らに事実確認するなど調査
のやり直しを始めた。関係者によると、元幹部らはビデオの存在や暴行の事実を認め、「自殺の
一因かもしれないが、すべてではない」などと話しているという。
リーダー部関係者は「自殺の原因かどうかは別として、ビデオの暴行は部の体質で片付けられる
ものではない。遺族に謝罪し、部を一度廃部にしてでも立て直すべきだ」と指摘している。
明治大学応援団
男子学生からなるリーダー部に加え、バトン・チアリーディング部、吹奏楽部の3部で構成され、
六大学野球やラグビーの関東大学対抗戦など体育会活動の応援を行っている。リーダー部は
大正11年創部。男子学生の自殺後、リーダー部は無期限の活動停止中。バトン・チアリーディング部
と吹奏楽部は活動している。
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