07/12/12 16:47:13
井の頭公園(武蔵野、三鷹市)の「井の頭池」で、日本古来のモツゴ(クチボソ)が危機にさらされている。
ブルーギルなどの外来種の繁殖が原因だ。
市民団体が池の魚を捕獲調査したところ、ブルーギル1714匹に対し、モツゴはたったの27匹。
タナゴやフナは全くいない。市民団体は「在来種が外来種に駆逐されてしまう直前の最終段階に来ている」
と警鐘を鳴らしている。(山田睦子)
調査したのは、同公園で自然観察を行っている市民団体「井の頭かんさつ会」。
2001年から、池を泳ぐ水鳥・カイツブリを観察している同会代表の田中利秋さん(55)が、
カイツブリの異変に気づいたのが、調査のきっかけだった。
モツゴをエサにしているカイツブリは、3~4年前は水に潜って餌を採っていた。
しかし、一昨年ごろから潜る様子が見られなくなった。
さらに今年春は、観察を始めて以来初めて、ひなが巣立たない異常事態となった。
「ひなにやる餌すらないほど、モツゴが減っている」と思い、田中さんは外来種のブルーギルや
ブラックバスの増殖を疑った。
仲間と相談した結果、捕獲調査をして実態を調べることにした。
公園を管理する都の許可を得て、7月22日から捕獲を開始。12月8日まで計15回の捕獲を実施した。
その結果、ブルーギルが1714匹、モツゴ27匹、その他の魚2匹、
スジエビ8匹、テナガエビ1匹の魚が網にかかった。
想像していたとはいえ、田中さんは「もう少し、在来種もいるだろうと思っていたが、
比較的丈夫なモツゴすら住めない池になっている」と肩を落とす。
さらに、捕獲されたモツゴは体長5~7センチの成魚ばかり。
これから大きくなるはずの稚魚は食べられてしまって全くおらず、モツゴが絶滅するのも時間の問題という。
田中さんは「のんびりしていられない。
井の頭池の現状を多くの人に知ってもらい、公園を管理する都や市民、企業が一緒になって協力体制を作って、
外来種の駆除と、新たに池に持ち込ませない運動を起こさなくては」と話している。
(2007年12月12日 読売新聞)
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