07/12/12 02:55:00
大手ゼネコン「鹿島」からの裏金など約30億円を申告せず、大分市のコンサルタント会社「大光」
(大賀規久社長)が東京国税局の強制調査(査察)を受けた問題で、大光が誘致に関与した
「キヤノン」子会社工場建設の際、大分県土地開発公社が、造成地を実際にかかった費用より
約18億円安く売却していたことが分かった。
差額分は、県が公社に補てんしており、県は「工場誘致を巡る競争を勝ち抜くために必要な措置だった」
などと説明している。
この工場は、キヤノンのプリンター関連生産子会社「大分キヤノンマテリアル」大分事業所。
05年6月、デジタルカメラ生産子会社「大分キヤノン」工場の隣接地に進出が決まり、
県は造成地を50億円でキヤノンに売却すると約束した。
しかし、造成地の起伏が激しかったことなどから、実際の工事にはこれより18億円多い約68億円かかった。
しかし、県は工場進出による税収増や雇用効果などを考え、差額の約18億円を公社に補助金で補てん。
公社は当初の約束通り、50億円で売却した。
補助金支出については、06年の同県議会が承認しているが、市民グループが今年10月「地形を見れば、
50億円で済まないことは分かったはず。キヤノンと誠実に価格交渉した形跡もない」として、
県監査委員会に住民監査請求をしている。
一方、大分県の広瀬勝貞知事は定例会見(10日)で、大賀社長との関係について「(03年に初当選した)
選挙の関係でお世話になった」と説明。
同工場の誘致に大賀社長の果たした役割について「キヤノンのことで知っていることもあるから、
いろいろ教えてもらっている。そういう意味では一つの意味があったのかもしれない」と話した。
【高島博之、村上尊一】
毎日新聞 2007年12月12日 2時30分
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