07/12/07 00:10:20
多摩川にピラニア、コクチバスなど 生態系が危機
アマゾンや北米にしか生息しないはずの珍魚・怪魚が、多摩川で相次いで見つかっている。
観賞用の魚をもてあまして捨てたり、釣りを楽しむために魚を放したりする人が後を絶たない
ためだ。せっかく浄化が進み、アユが戻ってきた川の生態系が、このままでは大きく乱れかねない。
「多摩川を『外来魚のデパート』にしてはならない」。川で漁に携わる人たちは危機感を強めている。
7月、東京都大田区の多摩川下流でスズキを釣っていた釣り人の竿(さお)に、幅広の刀のような
銀色の魚がかかった。体長60センチもある南米産の熱帯魚シルバーアロワナだった。
数日後、約2キロ離れた場所で、今度はアヒルのような口をした虎模様の魚が釣れた。同じく
南米産のタイガーショベルノーズキャットだ。
アマゾンの魚ばかりではない。北米産の肉食魚ロングノーズガーや、北海道にすみ、国際自然保護連合
(IUCN)から「絶滅危惧(きぐ)1A類」に指定されて「幻の魚」と言われるイトウも見つかった。イトウは
90センチもある大物だった。
川崎河川漁協の調べでは、近年見つかった多摩川の外来魚は、名前のわかったものだけで
約100種類。その多くが観賞用として世界中から輸入された魚だった。90年代に水槽で魚や水草を
育てるアクアリウムのブームの到来とともに、「捨て魚」の数が増えたという。
かつての多摩川は「魚がすめない」と言われたが、下水道が整備され、流域住民が洗剤を選ぶなどの
努力を重ねた結果、年間にアユ200万匹が遡上(そじょう)してくるまでに清流が回復した。そのことも
放流を助長しているらしい。
(後略)
ソース:asahi.com(2007年12月06日23時45分)
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