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記憶や学習に重要な役割を果たす脳の「海馬」の神経細胞が、心筋の細胞が
収縮するのと同じ仕組みで記憶を形成し、その働きがコーヒーなどに含まれる
カフェインによって増強されることを、北海道大などの研究チームが明らかにした。
研究チームは「認知症や記憶障害の薬の開発につながる可能性がある」と話す。
5日、米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。
北大の神谷温之教授(神経生物学)らは、マウスの海馬の切片にカフェインを加えた。
その結果、細胞内のカルシウムの濃度が高まり、30~60分間、神経回路の信号
伝達が良くなった。
カルシウム濃度が高まったのは、「2型リアノジン受容体」と呼ばれるたんぱく質の
働きが高まったためとみられる。このたんぱく質は心筋細胞に多く存在し、細胞内の
「小胞体」という小器官に蓄えられたカルシウムイオンを放出させ、心筋を収縮させる。
研究チームは、心筋収縮と同様の仕組みで、海馬での記憶形成が増強されたとみている。
カフェインには、筋肉を収縮させる働きがあることが知られている。
神谷教授は「実験で使ったカフェインは高濃度なので、コーヒーを飲むくらいでは
記憶への影響はない。だが、カフェインや同様の働きを持つ物質から、認知症などの
薬を開発することができるかもしれない」と話す。
ソース:URLリンク(mainichi.jp)
毎日新聞 2008年8月5日 11時54分
【参考】
■PNAS
URLリンク(www.pnas.org)
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