08/07/15 18:44:09
ロンドンの中心部に位置するケンジントン地区にある自然史博物館の庭で見つかった
コメ粒程の昆虫が波紋を呼んでいる。体長はコメ粒で赤と黒の人畜無害のこの昆虫、
ロンドン自然史博物館の専門家が調べたところ、既知のものではなく、まったく新種の
昆虫である可能性が高まってきたからだ。
この昆虫は2007年3月に博物館の庭に生えている樹木に生息しているところを捕獲
されたもので、その後、この昆虫は急速に個体数を拡大し2007年8月にはありふれた
状態になってしまったとしている。
ロンドン自然史博物館は自然史研究の分野では世界の最高権威の一つ。博物館には
2800もの昆虫の標本が保存されており、博物館の専門家はそれらの標本の全てと照合
作業を実施したが、この昆虫と同じ昆虫は見つからず、今のところ新種の昆虫では
ないかと見られている。
ロンドンでは近年、世界貿易の活発化や地球温暖化の進行などを受けて近くは南ヨー
ロッパ、遠くはオーストラリアの昆虫まで見つかることも珍しくはない。しかし、
この昆虫はまったくの新種のものである可能性が高いこと、発見場所がロンドンの
都会の真ん中ということ、2007年3月に最初の固体が見つかった以降、なぜか急速に
個体数を拡大させたことなど、これまでの新種の昆虫の発見のパターンとは似つかわ
しくない大きな特徴を持っている。
自然史博物館では今のところこの昆虫はヨーロッパ中央部に生息している「アロカ
ツス・ロエセリーイ(Arocatus roeselii)」の仲間で、何らかの原因で突然、
個体数を増やした、もしくは、ロエセリーイとはまったく別の昆虫で、たまたま新種
の昆虫が見つかったのか、どちらかだろうと説明しているが、外見的特長から分析
する手法では限界があり、DNA調査を行うことで更に詳しい分析を行うと述べている。
URLリンク(www2.technobahn.com)
URLリンク(www.technobahn.com)