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寄生虫病の一種である住血吸虫症の治療薬が、C型肝炎にも効くことが、
エジプトでの臨床試験でわかった。
エジプトでは住血吸虫とC型肝炎ウイルス両方に感染する患者が多く、
住血吸虫症の治療薬がC型肝炎にも効くと言われてきたが、米バイオ
テクノロジー企業「ロマーク研究所」の試験で裏づけられた。
同社がイタリアで開かれた欧州肝臓学会で発表した。
治療薬はニタゾキサニド(商品名アリニア)。住血吸虫やクリプトスポリジウム
などの寄生虫病の治療に使われている。
同社のジャン・フランソア・ロシニョール博士らが、エジプトのC型肝炎
患者で試験した。標準治療を受けた40人のうち、C型肝炎ウイルスが
消えたのは半数の20人だったが、標準治療にニタゾキサニドを加えた
28人では約8割の22人になった。
ニタゾキサニドがC型肝炎ウイルスに効く理由ははっきりしていない。
C型肝炎ウイルスは、日本国内でも200万人以上の感染者がいるとされ、
肝臓がんの大きな原因になっている。
大阪大学の林紀夫教授(消化器内科)は「数年前からC型肝炎に効くとの
報告があったが、信用されていなかった。明らかなデータが出たことで、
治療法の研究が進むのではないか」と話している。
ソース:URLリンク(www.asahi.com)
朝日新聞 2008年6月21日18時24分