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広島大大学院の宇田川真行、高畠敏郎両教授(物性物理学)らの研究
グループは、熱エネルギーを電気に変える熱電変換物質について、その
性能を高める仕組みを世界で初めて実験で解明した。
自動車や発電所の排熱から高い効率で発電する「夢の物質」への第一歩。
有力な省エネ技術として期待される。
熱エネルギーを電気に高い効率で変えるには、熱電変換物質の熱伝導率を
下げ、電気だけを通しやすくすることが最大のポイント。
これまで、熱電変換物質を構成する原子の不規則な運動が熱伝導率を低下
させることは知られていた。しかし、具体的にどう運動すれば熱伝導率が
下がるのかは未解明のままだった。
宇田川教授らは昨年末、レーザー照射による光の散乱を活用し、熱電変換
物質の原子の動きを観測。かご状に配列した複数の原子がつくる枠の中で、
別の原子が非中心の回転をするほど、熱伝導率が低下することを突き止めた。
さらに回転運動が起きる原因は、複数の原子がつくる枠が膨張するためである
ことも確認。バリウム、ガリウム、スズの化合物がつくる枠を人為的に膨張させ、
熱伝導率を半分に下げることに成功した。
今後は企業などとの共同研究を通じ、熱伝導率を下げる仕組みを応用。
高い変換効率性能を持つとともに、実用化可能な低コストの熱電変換物質の
開発に取り組む。
ソース:URLリンク(www.chugoku-np.co.jp)
画像:URLリンク(www.chugoku-np.co.jp)
中国新聞 2008年5月31日
URLリンク(www.hiroshima-u.ac.jp)
広島大学HP掲載記事
※依頼スレ#619より立てました