08/04/04 00:54:28
<アクチビン:脳内分泌たんぱく質、うつや不安障害に関与--三菱生命研>
不安障害やうつ病などの病気に、脳内で分泌される「アクチビン」というたんぱく質が関与
している可能性があることを、三菱化学生命科学研究所(東京都町田市)の研究チームが
マウスの実験で突き止めた。2日付の米科学誌電子版に発表した。
研究チームは「従来の薬が効きにくい不安障害に対する治療法開発に役立つかもしれない」
と話している。
研究チームは、遺伝子操作でアクチビンを働きにくくしたマウスとアクチビンの分泌量を
増やしたマウスを作り、行動を調べた。
アクチビンが働きにくいマウスは明るい場所や高い場所を怖がる不安行動が強まったが、
アクチビンが増えたマウスはそうした場所を怖がらず、大胆に行動するようになった。
また、うつ病などになると脳内の新たな神経生成が抑制されることが分かっているが、
アクチビンを働きにくくしたマウスの脳では、神経生成が正常マウスの2割程度になることも
確認した。
世界保健機関(WHO)によると、不安障害やうつ病の人は世界の成人の約1割に達すると
され、うち数割は従来の薬が効かない難治性だという。
井ノ口馨・同研究所主任研究員は「アクチビンの調節が、不安治療の新たなターゲットに
なる可能性がある」と話している。【永山悦子】
毎日新聞 2008年4月3日 東京朝刊
URLリンク(mainichi.jp)