08/03/16 11:56:43
ロシア宇宙局(Roskosmos)は15日、米通信会社SESアメリコムの通信衛星「AMC-14」を
搭載したプロトンロケットが衛星を予定していた軌道に投入できなかったことを発表した。
AMC-14を搭載したプロトンロケットはグリニッジ標準時で15日の11時18分にカザフスタン
にあるバイコヌール宇宙基地から打ち上げられたが、打ち上げから10分後、2万8000キロ
まで到達した段階で「Briz-M」ブースターが不調に陥り、衛星は目標とされた3万5000キロ
の軌道投入に失敗した。
一部では「Briz-M」ブースターが予定よりも早期に燃焼を終了したとの見方も広がっている。
ロシア宇宙局では衛星は衛星自体が搭載しているブースターを使って目標軌道に自力で到達
することが可能だとも述べており、今のところ打ち上げは成功したとの見解を示している。
しかし、衛星が自力で軌道に到達するためには搭載している燃焼の多くを消費しなければ
ならず、15年の設計寿命を全うすることはできない可能性も高まることになる。
プロトンロケットは昨年9月にも2段ロケットエンジンが大気圏内で爆発を起こし、墜落事故
を起こすという惨事を起こしていた。
プロトンM型ロケットはプロトンK型ロケットの改良版。静止軌道に2.92トンのペイロードを
投入する能力がある大型ロケット。プロトンロケットそのものは1960年代から利用されて
おり、打ち上げの信頼性は高いが、プロトンM型ロケットは1996年4月の初打ち上げ以降、
今回で3回の打ち上げに失敗している。成功率は今回の失敗で84%(16/19)となる。
Technobahn 2008/03/16
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