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◇脳の動きで見ているものを当てる、脳解析で劇的な進歩 米研究報告
【3月7日 AFP】脳の動きを解析し、何を見ているかを推測する―。脳解析での劇的な進歩となる
このような実験に成功したとの論文が5日、英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された。
米カリフォルニア大学バークレー校(University of California at Berkeley)のジャック・ギャラント
(Jack Gallant)氏率いる神経科学者チームは、見た画像を識別する脳の領域の信号の解読に
成功したという。
研究チームは、脳内の血液の微細な流れをとらえ、光、音、接触によって脳のどの領域が刺激
されるかを示す非侵襲のスキャナー「機能的磁気共鳴画像法(functional magnetic resonance
imaging、fMRI)」を使い、実験を行った。
実験では、網膜から送られた画像を再構成する、脳前方にある視角野に注目。被験者2人に対し、
馬、木、建物、花など1750枚の画像を見せたときの視覚野の主要3領域での血液の流れを基に、
コンピューターモデルを作成した。
このモデルを使い、別の120枚の画像によってどのようなパターンが視角野に現われるかを予想
した。その後、実際に被験者に同じ120枚の画像を見せて脳の動きをスキャンした。コンピューターは
その脳の動きと予想した脳の動きを比較し、被験者が見たと思われる画像をピックアップした。
すると、1人の被験者では92%、もう1人の被験者では72%の正解率が得られた。
ギャラント氏はこの実験について、観客にカードを選ばせそれが何かを当てるマジシャンになぞらえ、
「まず、たくさんのカードの中から1枚を選んでもらう。そして選んだカードを見ている人の脳の動きを
測定し、どのカードを選んだのかを当てる」と説明した。
カードの枚数を120枚から1000枚に増やして1人目の被験者で実験したところ、正解率は82%と、
わずかに下がっただけだった。
「画像が10億枚あっても、正解率は20%程度になる」とギャラント氏は語る。一方、このモデルは
人の思考を読むことはできず、決められた画像の中からどれを見ているかを認識することが
できるだけだとも指摘している。(c)AFP
AFP 2008年03月07日 11:48 発信地:パリ/フランス
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▽関連サイト
nature
URLリンク(www.nature.com)
Mind-reading with a brain scan
Brain activity can be decoded using magnetic resonance imaging.
URLリンク(www.nature.com)