08/03/05 23:55:18
■ ポイント
・ タンデム型色素増感太陽電池として変換効率11%を実現。
・ 極めて透明かつ起電力の高い酸化チタン電極の作製に成功。
・ 低コストで、飛躍的に効率を向上させるための基礎技術を確立。
■ 概要
独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 吉川 弘之】(以下「産総研」という)エネルギー技術研究部門
【研究部門長 大和田野 芳郎】太陽光エネルギー変換グループ 杉原 秀樹 研究グループ長、佐山 和弘 主任研究員、
柳田 真利 研究員らは、太陽光に対する光電変換効率が11.0%のタンデム型色素増感太陽電池を開発した。
新しい色素増感太陽電池として従来の変換効率を超える値である。
産総研では、飛躍的な性能向上のため、2種の色素増感太陽電池を重ね合わせ、上部の電池で可視光領域の
光を吸収し、下部の電池で近赤外光から赤外光を吸収する、タンデム型色素増感太陽電池の開発を行った。
タンデム型では上部の電池は可視光を吸収しつつ、近赤外光をロスなく透過させる必要がある。
今回、タンデム型電池開発のため透明性が高く起電力の大きな酸化チタン電極の作製に成功し、タンデム型
色素増感電池の上部の電池に用いることで、タンデム型電池の高効率化に成功した。
タンデム型色素増感太陽電池は、通常の単セル型太陽電池より広範囲な波長の太陽光を有効に
利用できることから、赤外光を吸収する新規増感色素の開発によって、単セル型を大幅にしのぐ
光電変換効率の向上が期待される。
本技術の詳細は、平成20年3月29~31日に甲府市で開催される電気化学会第75回大会で発表される。
(>>2以降に続く、画像等の詳細はソースを御参照下さい)
ソース:独立行政法人 産業技術総合研究所
URLリンク(www.aist.go.jp)