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◇「プール後洗眼は悪影響」 塩素が角膜損傷 国内研究チーム発表
プールで泳いだ後に目を洗うのではなく、ゴーグルを-。水道水の消毒に使われている塩素が
角膜を傷つけ目に悪影響を及ぼすことを、石岡みさき医師(両国眼科)、慶応大学眼科などの
研究チームが実験で明らかにし、米国の眼科学専門誌に発表した。
学校現場で当たり前に行われる水泳後の洗眼は、かえって目にダメージを与える恐れがあり、
研究チームは「洗眼はやめてゴーグルで保護した方がいい」としている。
実験は、健康な男女各5人を被験者として実施。250ccの(1)体液と浸透圧が同じ生理食塩水
(生食)(2)水道水(3)生食に塩素を加えたもの-で目を洗い、角膜の状態などを複数の方法で
調べた。
この結果、(1)~(3)のいずれも目を洗う前と比べて角膜上皮の傷がやや増えたが、塩素入り
生食の場合に顕著だった。また、目を保護する粘液の成分が、水道水および塩素入り生食で
洗ったときに減少し、生食では減らなかった。
さらに、色素の透過量で角膜上皮のバリアー機能を調べる検査では、塩素入り生食の場合のみ
低下が認められた。
これらの結果から、浸透圧ではなく塩素が目に悪影響を与える主な原因と結論付けた。
研究班の加藤直子・慶大非常勤講師は「強酸や強アルカリなどが目に入ったとき以外、目を洗う
必要はない。プール後の洗眼は、さらに傷を広げる可能性があるのでやめた方がいい」としている。
Yahoo!ニュース(3月1日16時25分配信 産経新聞)
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