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◇切れても、つながる不思議なゴム 仏研究所が開発
ゴムのような弾性を持つうえ、切ったりちぎったりしても手でしばらく押しつけるだけでほぼ元通りに
戻り、強くひっぱってもちぎれなくなる不思議な新素材を、仏国立科学研究センター(CNRS)の
グループが開発した。ありふれた安価な化合物から合成でき、「自己修復」は何度も繰り返せる
という。21日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
ふつうのゴムは高分子化合物でできているが、この新素材は数種類の低分子化合物が水素結合と
いう緩やかな結合で複雑につながりあった「超分子」というタイプの物質。破断しても、結合相手が
いなくなった水素結合の片割れがしばらく表面に残り、自己修復を可能にしているらしい。
室温では破断から12時間以上たっても自己修復できた。約15分間押しつければ2倍の長さまで
伸ばせるようになり、圧着時間を長くするほど破断前の性能に近づいた。
原料は脂肪酸と尿素。すでに200グラム単位で生産でき、シート状やひも状など様々な形に
加工できる。仏化学企業が製品化に動いているという。
傷口がひとりでに治るような自己修復機能は、新素材開発の一大テーマだ。
相田卓三・東京大教授(超分子化学)は「修復剤を入れた微小カプセルを素材に埋め込むなどの
手法はすでにあるが、熱も圧力も化学反応も使わずに繰り返し自己修復できる素材はなかった。
科学的にも実用的にも面白い」といっている。
asahi.com 2008年02月22日01時25分
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