08/02/17 16:33:52
海底資源を探査する国の探査船「資源」が12日、運航を開始し、
新潟県中越沖地震の震源域を調査するため、千葉県から新潟県沖へ向け出航した。
東シナ海のガス田開発で中国に先を越された日本だが、資源価格が高騰するなか、
自前の探査船の導入で、周辺海域での資源調査を本格化させる。
地震の断層調査にも威力を発揮しそうだ。
「資源」は3次元物理探査船と呼ばれ、船から人工地震波を海底に発し、海底面や
地層の境界に当たって返ってきた反射波を解析。立体的な地下構造を調べる。
総トン数は約1万トン。ノルウェーの探査会社から中古で買い取り、購入額は232億円、
年間維持費は約90億円という。
千葉県船橋市で11日に探査会社から引き渡され、甘利経済産業相は
「世界最先端の装備機器が搭載されている。資源開発の可能性、地質調査の精密性が
一挙に上がる」と期待を表明した。
経産省資源エネルギー庁によると、日本周辺海域の地質構造の詳しいデータは、
ほとんどないという。東シナ海のガス田については、日本が主張する「日中中間線」の
中国側海域で、中国が開発を進めていることが分かった後、政府がノルウェーの
探査船を借りて探査した。
資源争奪戦の激化を背景に各国の探査熱が高まり、最近は船を借りるにも
「順番待ち」が続いている、という。このため、機動的な調査へ船の購入に踏み切った。
「資源」は新潟県中越沖で地質構造を調べ、データを柏崎刈羽原発の
耐震安全性評価にも役立てる。3月上旬には三陸沖へ移り、1年かけて
石油や天然ガスなど埋蔵可能性の高い海域の地下構造を、順に調べる計画だ。
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